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おばあちゃん   

2007年 04月 02日

ずっと同居してきたおばあちゃんが亡くなった。
享年90。

今まで英国に暮らしてきて涙をながすほど辛いことはなかったけれど、おばあちゃんの死はとても深く辛い体験だった。

おばあちゃんの体調が急変したと聞いて、すぐにお見舞いに駆けつけられず、遠く離れて暮らしている自分にもどかしさを感じました。

2月に一時帰国し、ロンドンに戻る前日、おばあちゃんに「こだまちゃんが産まれるまで元気でいてね!」というと、おばあちゃんも「そうだねぇ、がんばらないと」と言ってくれた。
きっと、私が戻る夏までは元気でいてくれると信じていたのに。

なのに・・・とても残念です。
おばあちゃんに元気に産まれたこだまちゃんの姿を見せてあげたかった。
こだまちゃんを抱っこして欲しかった。

一時帰国した際、1年ぶりにおばあちゃんと話して、体力がなくなって元気がなくなっていること、前よりも食欲がなくなっていること、更に耳が遠くなっていること、生きる希望が薄れていることを強く感じました。

昔は、おばあちゃんは話し好きでとりとめない話をたくさんして、私の何気ない話しにもすぐに加わってきずっと終わりがなかったのだけれど、
今年の2月に帰国した時は、私が話しかけていることもあまり聞き取れないようで
おばあちゃんの方から「ごめんね・・」と言って、すぐに部屋に戻ってしまった。
きっと、会話ができないことが相当辛かったんだろうな。

おばあちゃんはつい最近まで元気に働いていたけれど、仕事を引退してから、年々元気がなくなっていった気がする。
仕事が自分の生きがいだったし、支えだったし、自分の居場所だったんだと思う。

おばあちゃんの仕上た糊のピンと効いた給食当番の白衣やナフキン。学校でよく先生に褒められたね。先生は、私の白衣をみんなに手本として見せていたよ。

自分の洋服とかで丁寧な仕上げをして欲しいものは、いつもおばあちゃんに頼んでいたな。

おばあちゃんは細かく丁寧に仕事をする人だった。

だから、小学生の時、長かった髪を結んでもらうのはいつもおばあちゃん。
お母さんは仕事は早いけど、大雑把だからね。髪の毛がひっぱられて痛いの。
でも、おばあちゃんは一本一本優しくといてくれて結んでくれる。妹と一緒にいつもおばあちゃに結んでもらってたね。

おばあちゃんのアップルパイとレモンパイ、これもお母さんには真似できない味だった。
お菓子作りって、きちんと細かく分量を量っていかないといけないからね。
おばあちゃんに向いていたのだろうなぁ。

ずっと元気だったおばあちゃん、100歳以上生きて市長さんに表彰されると信じてた。
おばあちゃんに仕事以外の何かがあったら・・・友達づきあい、旅行、趣味。仕事一本で生きてきたおばあちゃんには、引退してからはじめるには無理があったのかもしれない。

孫たちも大きくなって、あまり会話する時間がなくなっていってしまった。
ひ孫が誕生することを楽しみに生きていてくれたら、、、おばあちゃんともっと話したいことはたくさんあったのに、本当に本当に残念です。

でも、ずっと悲しんでもいられない。私が悲しむとこだまちゃんも悲しむしね。
母子ともに元気でいて、無事出産しないと!

おばあちゃん、天国では自分の好きなことをしてね。
ずっと習いたがってた習字、お花、お菓子づくりも続けて。

8月にこだまちゃんが産まれたら、お参りにいくらからね。
おばあちゃん、今まで本当にありがとう。
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